くつみがき [まにあっくな逸品]
年度末にはすっかり無精をして,
ちゃちゃちゃっと朝の出勤まえや,職場から出張に出るまえなどに
ごくごく簡単に手入れをするくらいで誤魔化していたのだけれど,
気分的にも落ち着いてくるこの時期になると,
週末の午後あたりには,ちょいと靴でも磨くか,ということになる.
靴磨きには岸壁釣りと似たところがあるような気がして,
まったりと,靴を磨いていると精神衛生上も良い気がする.
何よりぴかぴかの靴は気持ちが良いしね.
さすがに毎日は無理としても,
せめて週末くらいは一週間ご苦労さん,と,靴も磨いてやりたいものである(自戒).
ちなみに我が家のシューズボックスを,磨きついでに,ちょいと覗いてみると,
まず,こちらが定番としているフェラガモの黒.フェラガモの履き易さはやはり捨てがたい.
左が夏用,右が冬用.丁度まもなく取り替え時期.
左なんかはかれこれ,もう7~8年履いています.
休ませ時期の間にキズの補修や,場合によってオールソールなんかする.
もっとも雨の日なんかは重宝なので,右のチャッカーは
もうしばらく梅雨くらいまでは活躍することになる.
やはり黒は基本として押さえておくとバリエーションが廻しやすくて良い.
ビジネス系ならほぼ何でも合わせられるので,
忙しいときにも悩まなくて良い,というハナシもある.
迷うヒマがなかったら,とりあえずコレ.それが定番たる所以(笑)
内側の,エクルーをやや濃いめにした感じの皮色が,
履いたときにちらりとラインアクセントになって裾から覘くのが気に入っています.
サイドスティッチの上にFerragamoってさりげなく刻印されていることに,ごく最近気づいた^^;
これを基本に,合わせるスーツによっては,茶靴を組み合わせています.
茶の定番に使っているのは,サントーニというイタリアのクラシコ系メーカの靴
ここの靴はどれも,何とも言えない色気があって気に入っています.
今は日本でも結構メジャになって,だいぶ良いお値段になってしまっているようですが,
これはまだ,あまり知られていない頃に一目惚れで購入したものなので,案外お手頃だった.
(フェラガモの既製靴と大して変わらなかったと記憶しています)
この靴も,かれこれ10年になるなぁ^^;
このあたりの靴は,一旦足にフィットしてしまうと,もう離れがたいものがあります.
ほとんど厚手の靴下感覚です.足にぴたっと合って,しかも意識から忘れてしまう.
結局,リペア/オーバホールしつつ履き続けることになるんですよね.
先頃,会社の同僚からの情報で知ったのがShoesCreateという
シューデザイナーズ・オリジナルブランドのgiardino da 1941シリーズ.
この方,長らく靴販売に関わっていらして,その後自ら靴のデザインを始めたもので,
これまた,その界隈では高品質で有名な,某山形は南陽市にあるMという工場へ
各デザイン10足限定で,ほぼ手作業(に近い)での製作を依頼している,というわけ.
その話を聞きつけてから,ネットで写真を見るにつけ,
もうあたかもsantoniバリのクラシコ系な色気にメロメロにされちゃいまして.
機会があったら履いてみたいな~と思っておりましたが,
前年末にご縁がありまして,晴れて購入しました.
冬の間,履くのが惜しくて,ひっそりと金庫にしまっておりましたが(笑)
道具は使ってナンボですから,年度末にかけて,ぼちぼちと履き始めています.
クラシコ系の靴でよく使われる手法ですが,濃淡2色の茶で,キレイにグラデーションを入れる.
先端あたりの濃いめな茶の部分に艶が入ると,何とも言えないものがあります.
2足購入して,サイズは一緒でしたが,デザイン上から1足はやや側部がきつめになっていて
(私は蝋燭台な足なので,結構WidthのEの数が多くないとアカンのですよ)
しばらくはシューキーパーで形を作りながら馴らしていましたが(もう1足は当にピタリだった)
随分となじんできて,サントーニの座を脅かしそうです(笑)
軽いしフィットするし,グッドイヤーだし,確かにこの靴は凄い.
国産車で上質な新車が出たときに,しばしば”これが輸入車なら○○はするぞ~”って言い方
よくしますけれど,この靴の場合も同じスペックをイタリアの老舗メーカで購入するとなると,
恐らく,この靴における価格の2~3倍程度は払うことになると思われる.
なにより,使うにつけて,イイ味が出てきそうで,楽しみでもあるんだよね.
そんなことを思いつつ磨いています(笑)なんか,子供の背中を流す父親みたいだな~
ちなみに購入したもう1足がこちら.これも絶妙のグラデーションに恋しちゃいました.
さて,靴磨きですが,皆さんどこのシュークリームをお使いですか?
えっ,45号線沿いの,パイ&シューすがわらのシュークリーム?またまたぁ~(笑)
靴クリームですよっ(と,早めに自分でツッこんでおく.)
私は以前からメルトニアンという英国の老舗会社のものを使っていたのですが,
ここが色々と商標権でごたごたがあったらしく,メルトニアンじゃなくなっちゃった.
今,その商標はアメリカの会社の靴クリームに付いているそうですが,
もともとのメルトニアンのレシピはモゥブレィというシュークリームに受け継がれているらしい.
で,私もしばらくは旧メルトニアンのストックでやっていたのですが,
いいかげん底をついてきてしまって,はて,どうしようかということで,
今のところはモゥブレィを使っています.リペアとデリケートクリームとコートクリーム
ポリッシャは,まだメルトニアンのが残っているので,
単に磨いて艶を出したいだけのときは,簡易的にコレでさっと磨いている.
でも最近のウワサでは,何でも最近アメリカのメルトニアンの方も
国内で入手出来るようになってきたらしいので,
そのうち,そっちも試してみようかな,と思いつつ(何だかクリームの色揃えが良いようなので)
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