温泉・弁当・そして吹雪（西海岸放浪その４）

さて，その温泉であるけれど，
各コテージにもそれぞれ引かれている他に，日本海を見渡せる断崖の上には
別棟で展望風呂もある．

夏の晴れた夕暮れには，こんな感じの眺望が楽しめるのだそうだ．
でも今は冬．残念ながら，露天風呂は10月一杯までなのだ．

眺めが楽しめないのは残念だけれど，もちろん温泉自体の効能には変わりない．
小さい方の浴槽には滔々と熱いお湯が満たされ，
大きい方は，もう少しぬるめのお湯が満たされている．

このドームが夏には開き，露天風呂へと変身するのである．

窓の向こうは，すぐ日本海

夜には，景色こそ見えないけれど，その分こぢんまりとした温かな空間となる．


お湯の方は，強塩泉であり，ひとナメすると，ご飯が3杯くらい軽く食べられそうな濃度．
よって，湯上がりにも，長時間にわたり，ぽかぽか感が継続する良質の温泉．

もっとも，温泉をおかずにメシを食べるわけにも行かないので，
ひとっ風呂浴びた後は，レストラン”カミリア”にてたのしい晩ご飯を戴くことにする．
以下はビジネスパックの料理例
ボーナス前で懐も寂しいので，控えめに・・・と考えていたのだが，この豪華版．
この太っ腹は，コテージ丸々貸し切りに続き，やはり青森ならではの心意気というべきか．

左はキノコと笹竹の和え物，
鮭と烏賊のなれ鮨．烏賊の中に詰められた下足の食感Goo！丁度良い熟（な）れ具合

お造り４点盛りは，魚の種類こそありきたりに見えるが，質が高い．
焼き物はハタハタは一夜干しにて．風味良く，丸ごと食べられる．

そしてメインディッシュはシャケのチャンチャン焼き．
バターのまろやかさと味噌の旨味に，野菜の甘みが渾然一体になって
しっとりと蒸し煮加減に火の入ったシャケの身と一緒に食べると実に美味い．
ご飯にも合い，お酒にも合い．うれしいねぇ

シメにはヨーグルト系のデザートもついてくる．さっぱりスッキリと．

朝ご飯も，とても美味しかった．炊きたて新米ご飯美味し，岩海苔の味噌汁美味し．

特に，真ん中に見えるところてん状のもの．
これは，深浦町の名産品”つるつるわかめ”というもので，
特産であるところのワカメを，町が独自で加工品に開発した逸品である．
青森県には昔から定番の常備菜として
”味よし”というのと”しょうゆ昆布”というのが有るのだけれど
それと併せて常備菜御三家としても良いように思う．飽きが来ない．
特産品（特に水産加工品）の中には，アイディア倒れで，
一度食べたらもう結構，というものもしばしば見受けられる傾向にあるけれど，
この”つるつるわかめ”は，実際の所，かなりレベルの高い位置にあると感じた．
良くできている．

開発当初は”銭エ門カルめん”などという，いかにも３セクが付けそうな，
一発ネライっぽい，よく判らん名前で売り出していたようなのだけれど，
ある時期から”つるつるわかめ”という落ち着いた，真っ当な名称になった．
そのことが，見方を変えれば，この製品は質で売れる，という証拠でもあると思う．

朝飯を食べながら，レストランから見た外の景色．
一見天気が良さそうに見えるが，見えるだけである（笑）

３０分後．

ね？（笑）

さて，この日の主目的に関する行動については，
職業上，blogにUPするにあたって現時点では色々差障りがあるので，ご勘弁願いたい．
いずれ夏頃にでも気が向いたら，真冬の白神山地，としてUPするかもしれない．
それはそれは，涼しいよ～（＞＜）
あ，でも途中から別の用事で，もう少し南下した十二湖方面へも行ってきたので
一応，道の途中で見た，日本キャニオンの写真だけは載せておこうかな．

この日の昼飯．
当然店も人家もない山中へいたもので，メシは出がけに立ち寄ったコンビニ調達．
ナゼか何故か，さっぱり判らんが，ウォッチン！宮城おすすめの企画弁当
"味噌バターハンバーグ弁当”が青森西海岸のコンビニには山積みされていた．
というか，（タイミングが悪かったのか）コレしか弁当が置いて無かった．
よって素直に売り上げに貢献することとする．その他遭難用の食料少々．

青森の西海岸でウォッチン！宮城オススメって言ったって，
どんだけのヒトが斎藤さんの似顔絵を認識できるのか（笑）ホント不思議．
言うなれば，仙台で，黒石八郎の”なまるが勝ち”弁当とか，
Mrマサックの実験弁当を出す様なもんですよね～って，ちょっと違うか
もっとも，弁当自体は非常に美味かったです．濃厚な旨味とコクがたまらん．
さすがHACHI監修でございます．
それは氷点下の吹雪の中で食べたことも，華を添えたものと思いたいところである．
北国には味噌とバターがよく似合うのである．
ただし，この場合，
”ピクニックで食べるおにぎりは何で美味しいんだろうねぇ～”という常套句とは
似てるようで微妙に，ニュアンスが違うことにお気付き頂けると，とても有りがたい．
まぁ，素直な話をすれば（ここまでは素直じゃ無かったような言い回しである）
宮城の弁当が置いてあって，心境的にちょいと嬉しかったことは否めないのですが．

そんなこんなで夜７時．これにハードな一日終了，と思いきや，
ここから，もうヒトはぁど（注：はぁとではない）有ったのであり．
明日１０時からの方針会議に何としても出席して貰いたいというボスからの連絡に，
取り敢えず鰺ヶ沢から深浦，八森，能代，男鹿と
猛吹雪の日本海沿岸を走り，先ずは秋田まで移動してから一泊することに決定．
もう，背中がカチコチなんですよ．怖かった～（＾＾；）バンテリン所望なり．
暗いからガードレールの向こうに何があるかはよく判らないんですけれどね．
どうも，ナビを見る限りでは，うっかり越えちゃったりすると，
そのまま日本海へ突入～らしいんですよ（笑）

だけど，ここまで来ておけば，
明朝は，秋田道～東北道，あとは高速で一気通貫だしね～
まぁ仙台までなら３時間見ておけば，充分におつりが来るから
１０時の会議なら７時にホテルを出れば余裕だし・・・と思いつつ．

でも，勿論，そんなにうまくはいかなかった．

コメント 2

つるつるわかめだ～～！
日本キャニオンにも降り積もる雪かな・・・ですね。
これって、仕事？　っていう豪華な夕餉に温泉。
いいな～、青森。
冬の食は・・・郷愁です。食べるだけでも帰りたい～～。
by (2007-12-08 09:48) 

こぎん様，いつもnice!＆コメントありがとうございます．

いや，仕事ですって＾＾；
要するに（こういう言い方も何ですが），現場の近隣には
温泉がついているところしか泊まれるところが無い訳なので
しかたなく（←うそっぽい）温泉付の宿に宿泊しているのであります．

翌日の昼メシ，コンビニ弁当だって，
ソースがバターベースだったりして，
これは温めた方が，絶対，もっともっと美味いはず
・・・と思いつつ，やむなく吹雪の中で，
固まったバターを囓りつつハンバーグを食べてたりして．
実情は，そんなもんです（弁当自体は記事の通り，非常に美味かった）

夕餉ですが，とても豪華なのは，あくまでも宿の心意気．
青森県らしいもてなしの気持ちが，素直に形に現れているのであって
別に私が出張にもかかわらず贅沢をしている，というわけではない．
・・・と思う．
まぁ，酒は随分呑んだが（笑）

ちなみに下世話なお話になりますが，
夕食はこれで1500円です（当然自腹，念のため）．
仙台駅前で，残業時に晩飯を食おうと思うと，ほぼ同じ値段を要します．
そう考えると，ウェスパが仙台駅前に欲しい～
ついで蛇足ながら，ウェスパのビジネスパックですが，
コテージ一名一泊6000円也（これは経費で落ちる）
ヘタに街中のビジネスへ泊まるより，よほどお得だったりするのです．
なお，朝食は５００円となっております．

我が家でも，今度家族でもう1度来たいなぁ～と思ってますが，
ぜひぜひ，泊まりに来てやってくださいな．
冬こそ青森です．
郷愁は，た～っぷりと，そこら中に散らばっています．
空からもどんどん降ってきますし．
by Yamada (2007-12-09 10:31)