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私の愛するウィスキィ(1) [酔っ払いのもと]

(2)と(3)があるのに,何故か(1)が無かったんですね(^^;
おかしいなぁ
今回続編を書こうと思って,自分のblogを見返してみて
どこにも掲載されて無いことに気づきました(^^;
UPし忘れたかな・・・
ということで順序が逆になってしまいましたが,(1)は国産ウィスキィについてです.
前に書いた文章に,その後の話題も加味して
新たに書き直しました.

竹鶴政孝さんという,日本のウィスキィの父が
サントリー(当時は寿屋)そして独立して作ったニッカ(同・大日本果汁)で
ウィスキィを作り始めたのが大正から昭和の初め.
それから約100年弱が経ち,今や世界五大ウィスキィの1つとなった
ジャパニーズウィスキィです.
今でも上記の二社がメインで,それにキリンディスティラリ(もとのシーグラム)が加わります.
あ,ワインで有名なメルシャンもありましたね.
ここは国産ではじめてシングルモルトウィスキィを作った会社です.
あまり知られていませんが,今も同じく軽井沢というブランド名でウィスキィを発売しています.
やや商売くさい(いや,広告に長けた,といえばいいんだね^^;)サントリーと,
頑固で質実剛健のニッカというイメージが個人的にはあるんですが
ウィスキィにかける真剣さとひたむきさは,どちらも優劣つけがたく
お互い相手を意識しつつ,日本のウィスキィのレベルを押し上げてきました.

ある時期,ウィスキィといえばネオンの下で飲むもので
種類としてもトリスとかとかね,対するニッカだとハイニッカとかブラックニッカとかね.
ちょっと高級なおとうさんはサントリーオールド(いわゆるだるま)ぐらいだったんですよね.
(注:何を勘違いしたかオールドをローヤルって書いてました↑修正しました.すいません)
お歳暮などの頂き物はサイドボードの主席を飾ってはあるものの,
自分で買ってきて普段から自宅で呑む人は,そう多くは無かったとおもうんですが,
ちょうど私がお酒を飲み始めた頃には,もう少し状況が変わってきてまして
以前の記事でもかいたとおり,私が最初にあこがれたウィスキィはサントリーリザーブで,
(あこがれたのは,じつはウィスキィにじゃなくてミッキーロークにだったですが)
このころにはずいぶんとウィスキィの質と種類も増え,
若い世代を中心に,普段づかいで家でもウィスキィを飲むのが
当たり前になってきていたような気がします.
このころ若者向けに発売されたウィスキィでSmokey&Co.(スモーキーアンドカンパニィ)という
カールスモーキー&米米クラブみたいな名前のシリーズ物がありました.
実に薬くさくてけむりくさい味で,何じゃこりゃ?と1年くらい棚に放っていた記憶があります.
今にして思えば,ピート香のキイた個性的なシングルモルトが念頭にあったんでしょう.
そう考えると,なかなか斬新なシリーズだったと思うんですが,
いかんせん時代が早すぎた感があり,いつの間にやら,消えてしまいました.
はっきりとは覚えていないんですが,質も多分それほど良くは無かったんでしょう.
それから数年後,とあるbarでBOWMOREを薦められて,
おそらく初めてシングルモルトというものの存在を知ったときの
驚きや感動とは全然異なっていました.
(そしてそのまま泥沼にはまりこんでいったわけですが^^;)

日本におけるウィスキィのイメージが大きく変わってきたのは,
恐らく,サントリーがシングルモルト"山崎”を出した頃でしょうか
(山崎はピュアモルトって表示されてますけど,シングルモルトですよね?
 まぁピュアモルトはシングルモルトを内包しているといえばそうですけど.ややこしいですね
 語感が良いからあえてピュアモルトと表記してるのだろうかなぁ)
かたやニッカも余市宮城峡といった蒸溜所名を冠したシングルモルトがヒットしました.
世の中の流れがブレンデッド主流から,いよいよモルト重視へと移行してきたんですね.
シングルモルトが主流というのは,ある意味個性を楽しみましょうということです
つまりお店でみんなが同じモノを飲むのではなく,
個々が家で好みのウィスキィを呑むような流れになってきたということです.
各社とも,初めて蒸溜したウィスキィを樽に仕込み始めた時から数えて,はや数十年.
長期熟成された質の高い原酒を,安定供給出来るようになってきたこともあります.
で,それが逆に"響”などの質の良いブレンディッドウィスキィの登場をも促したわけです.

例えばニッカのように,
 ハイランド型モルトウィスキィ(余市),
 ローランド型モルトウィスキィ(宮城峡)
 そしてグレーンウィスキィ(栃木)の醸造所を,全部同一の会社で持っていて
自社内でブレンディッドウィスキィが作れてしまうというのは,
本家英国でもそうそう無かったと思いますので,
ブレンディッドウィスキィもまた,まさにジャパニーズウィスキィの本領発揮ともいえます.
日本の各社のブレンダーは,国際的にみて相当にレベルが高いと個人的には思ってます.

そんなわけで現在,
国産ウィスキィはシングルモルトもシングルカスクもピュアモルトもブレンディッドも
メジャーで安価なモノから,1本ン十万ないし百万の高級品まで
各社実に多彩に取りそろっております.
高いモノは勿論それだけの価値があるのですが,
むしろ私としては,手頃な価格の国産ウィスキィのレベルの高さを推したい.

特に最近,おっ,と思ったウィスキィがこちら
キリンディスティラリ社 富士山麓の樽熟50度です.

千円でこの味は凄いですね.ちょいとびっくりです.
ただ,樽熟の甘みが強すぎるので,好みが分かれるところかな.私はこの味大好きですが.
お菓子と一緒にデザートウィスキィとして楽しむのが良い感じです.
さっきの記事に載っけた手作り(^^)アップルパイ.相性バッチリです.
あと,同居人が買ってきたシロップ浸けの栗というのがあるんですが,これとの相性もバッチリ.
ちなみにソーダ割りでもうまいですね.

続いてはサントリーの蒸溜所名のシリーズ
左から,山崎18年,山崎12年,北杜12年(後述)

山崎はもう,すっかり日本のシングルモルトの定番になっちゃいましたね.
25年,50年は飲もうと思っても私は(金銭的に)飲めないので,ちょっと別として,
限定版もちょっと脇においとくとして.
店頭で通常入手できる範囲としては10年,12年,18年となるんですかね.
飲み比べてみると,おなじシングルモルトウィスキィでも
それぞれに年代別の個性があるのが面白いです.
個人的には12年が,もっともコストバランスが良いように思います.
山崎のウリである,華やかさと余韻を引く香りとまろやかさが12年になると出てきます.
10年はちょっとまだ荒めかな.それはそれで凄く好きですが.
18年になると,もう色気むんむんの,イイおんな.人生花盛りオンナ盛り.
ちょっと私には高級すぎて逆にもてあそばれるかも^^;

白州のシングルモルトは何故かあまり飲んだ機会がないんですが,
これも美味かった記憶はあります.

近頃お気に入りで,普段づかいで飲んでるウィスキィが北杜です.
基本は白州のモルトがキーになってます.それに山崎のモルトをあわせてある.
ちなみに,こういう異なる醸造所のシングルモルトをあわせたものをピュアモルトと言います.
あわせることをヴァッティングといいます.ブレンドとは異なる種類のウィスキィをあわせること.
イメージとしては山崎の12年に近いですが,もっとすっきりした感じです.
辛さが少ないので,ストレートでも充分いけますが,
割ると一層華やかさが出てくる気がするので,これはもっぱら炭酸割りで飲んでます.


北杜といえば,まだ封を切ってないので味は不明ですが,
こういう白ラベルの製品もでてまして,これは50.5度なんですね.
しかしなんか最近,世の中50度がブームなのか?
猫も杓子も50度ですね.上の富士山麓の影響なのかな
まぁ,確かに一般論としては濃い方が美味いですかね.

ニッカで普段飲んでるのは宮城峡という,これも蒸溜所名を冠したシングルモルトです
ウチで飲んでるのは,店頭売りのではなくて,
作並は新川沿いの蒸溜所で,カスクから直接瓶に詰めてもらったやつです.
これは,近くに蒸溜所がある人の特権ですけどね.お値段は熟成年代別に異なります.
今ウチにあるのは10年目のと18年目のかな.
以前,両親が遊びに来たときに,作並に泊まったついでに立ち寄って買ったのですが,
仙台への戻りの車中で,ちょっと味見のつもりだったのに,
同居人に運転させつつ,私と親父とで酒盛りが始まってしまったくらい,かなり美味いです.
途中のコンビニでコップと炭酸かったりしてね(^^;ははは

ニッカでは竹鶴というピュアモルトウィスキィも出色です
余市と宮城峡のヴァッティング

飲んだのは12年ですが,とても質実剛健で良い味がしました.
でもそこはかと華やかさも見え隠れする.
実にニッカらしい.竹鶴という名が冠してあるのが判る気がします.
くわしくは10月10日の芋煮会の記事を参照(←カウント稼ぎ^^;)

ウィスキィもワインも
未だに”国産なんて”と鼻で笑って,口も付けない人がいるんですが
どこに目を付けてんの,と言いたくなります
まぁ,飲んでみてくださいよ.美味いから.


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おのまとぺ

はじめまして!
「ウシュクベ」でググってこちらに参りましたw
色々とお酒にお詳しいようでうらやましいです。
私はただひたすら飲んだくれなのでw
またお邪魔して、参考にしたいと思いますー♪
by おのまとぺ (2006-04-14 22:15) 

Yamada

どうもはじめまして
表向きほど詳しくはないんですケドね,実のところは^^;
blogタイトルのとおり,ただの呑べーのたわごとなので・・・

ただ,まぁ生来の酒好きが幸い(?)して
酔っぱらっている回数が多いうえに,
なおかつ好きなお酒が,性格と一緒でかなり偏っている分だけ
こだわりが多すぎる(と同居人にはいわれる)だけなのです.
でもどうせ酔うなら,ねぇ,美味しく酔いたいですよね.
それだけなんです.

なので,ご参考というほどの内容でもないんですが,
お気が向きましたら,是非,たまにのぞいてみていただけると幸いです.
by Yamada (2006-04-16 12:05) 

kenta-ok

私も醸造所というカテゴリーをもうけています。
http://blog.so-net.ne.jp/kenta-ok/2006-05-07
by kenta-ok (2006-05-07 17:19) 

Yamada

Kenta-ok様.いつもありがとうございます.
nice感謝です.
blog拝見させていただきました.
お酒の話題のみならず,海外の写真もあれこれ魅力的ですね.
写真の視点がすごく巧みだなぁと感じました.
特にUSAの写真が,かっこええです.
昔よく見ていたBerenice Abbottの写真集を思い出します.
(あれはNewYorkの写真集でしたが)

今後とも,どうぞ宜しくお願いいたします.
by Yamada (2006-05-10 12:48) 

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