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勝山の"無添加ソーセージ” [まにあっくな逸品]

仙台市内で”勝山”という日本酒を造っている酒蔵があります.
酒蔵というか・・・ボーリング場とかスケート場とか不動産とか,
宴会場とか調理師学校とか,いろいろやってる”会社”なんですけどね.
造り酒屋が手を広げて不動産にまで進出するという,
ドラマなんかの筋書きでは結末が予測できるというか,
あまり望ましくない展開なんですが,
この勝山企業という会社,バランス感覚があるというか
結構ツボを押さえた商売をしておりまして,まずは安定しているようです.
まぁ東北大農学部横の一等地に広大な土地を所有してますから
莫大な資金力が,何とか支えているという説もありますが,
別に他人の会社のことなんで,どうこう言うつもりはありません.
個人的にはつぶれないで欲しいと思ってますが,その理由は日本酒の方よりも
むしろ食べ物にあったりします.
今日は,その勝山ならでは,といった食べ物の話をひとつ・・・

つぼを押さえた商売と書きましたが,造り酒屋だけあってこの会社,
酒とのパートナー,つまり食については,随分昔から思うところがあったようです.
古くは仙台”精養軒”という洋食の店をオープンさせ,仙台の食の礎を築いた面もあります
私も以前ボーリングやスケートがてらと言いつつ,
ちょっと気張って何度か利用させてもらったことがあります.
今も勝山館のSHOZANなどに引き継がれてますが,
この精養軒の定番の1つに"無添加ソーセージ”がありました.
当時まだ,食べ物の品質が今ほど騒がれてはいない時分で,
ソーセージに何が入っているかなんて,普通はあまり気にしない頃でした.
ですから”無添加”といわれても,何がどう普通と違うのか良く判らなかったんですが,
食べてみると,これがとにかく美味しい.
なるほど,一旦このぷりぷりの弾力,幾らでも溢れ出る肉汁の味を知ってしまったら
スーパーで市販されているソーセージは,できの悪いかまぼこみたいだ,と感じてしまった.
精養軒はそれなりの値段がしましたので,しょっちゅうは行けません.
でも同じ敷地内にあるジェンフーヅ勝山という売店でもこのソーセージを数種類扱っており
ソーセージだけを買うことも出来るという.
そこで,仕送りやバイトの給料が入ったときや,同居人の給料が入った頃には
よく,ソーセージを買うために出かけたものです.
このジェンフードというお店,今で言うワールドインポートのようなお店で,
世界中の食材が結構取りそろえてありました.フォアグラとか空輸された冷凍のジビエ類とか
ベルーガの缶まで有った気がする.誰が買うんだ?とか当時は思いましたが,
今思えば,その辺が”つぼを押さえた商売”な訳ですね.当時他にはこういう店は無かった.

その後色々と紆余曲折が新聞等を賑わしたりもして,
今はその精養軒もジェンフーヅもなし.跡地にはスーパーのSEIYUが24H営業しております.
骨子は勝山館に引き継がれて,その後も脈々と受け継がれているわけですが,
当時八幡の大学病院付近に住んでいた私も,その後就職したり結婚したり塩釜に引越したりで
しばらく勝山の無添加ソーセージとは無縁の生活でした,が
先頃,同居人が”ネットで購入できるよ~,うわぁ懐かしい~”と言うので画面を覗いてみると
なるほど懐かしの無添加ソーセージがパッケージも美しく並んでいるではありませんか.
(当時は種類ごとにパックの色が違うくらいで結構シンプルだった)
んじゃ,折角なので注文しますか,と言ったら”もう,したよ”だって(・・・似たもの同士)

いまでは無添加(結着剤・発色剤・化調不使用)天然羊腸使用ソーセージも
ずいぶんとあちこちで見かけるようになりましたが(本当は無添加の方が少ないのがおかしいね)
それらに負けない位,元祖の方も味がまた向上したように思います.
実は昔どんな味だったか,めちゃめちゃ美味かったとしか覚えてないんですが(^^;
何となく,味がシンプルに肉の旨みを生かす方向になったように思います.
そんな訳で,前はもっといろんな種類が有ったんですが,今は基本は3種類のようです.
肉自体もとても旨い肉なんでしょう.
(大きい声では言えませんが)この元の肉で豚汁を造って食べてみたい(^^;)
できればピラピラの三枚肉あたりをどっさりと使って(恥)

最後に自己流のソーセージ調理法.
茹でるか焼くかという2者択一が多いんですが,私は茹でてから焼いてます.
とりあえずフライパンでお湯に沸騰させ,ソーセージ投入.
ほどよくボイルした後,最後にお湯を捨てて軽く焼きます.
焼きだけだと,火加減を上手くしないと中まで火が入る前に真っ黒焦げという心配がありますし
ボイルだけだと,どうもあっさりしすぎているので,いつしかこうやって造るようになりました.
ある程度熱が入った状態から焼くので,油はいりません.すぐに内部から旨い油がにじみ出します.
自分の油で自分を焼く,ベーコンの要領ですね.
これに粒マスタードでビールかワインが,ソーセージの美味さが一番判ると思われます.


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コメント 4

小梅

私もこのソーセージの大ファンです。いろいろ無添加のソーセージがありますが豚肉の美味しさが分かる美味しいソーセージは少ないですよね。このソーセージはあっさりしていて我が子のも安心して食べさせられます。それと、美味しんぼのマンガの中でも究極のソーセージとして紹介されていたんですよね!。
by 小梅 (2006-10-22 10:45) 

AiAiAi

勝山の無添加ソーセージ! 東京では大ブレイクしていますよ!!!

私はもちろんですが、お薦めした友人や知人からもう大絶賛です。

東京では私の家の近くのQUEEN'S伊勢丹や明治屋、大丸ピーコック、ガーデン、成城石井、高島屋、三越など、錚々たる店鋪で定番の必須アイテムとして陳列されておりますよ。

とくに私の友人たちも無添加ブランドとして同社のソーセージを認知しており、安全ならば!と値段は見ないでバンバン購入しております。

東京ではこのような付加価値を見いだし、多少の値段の差を気にしないお客が非常に多く、そのへんも東京での大ブレイクの原因ではないでしょうか。

ちなみに私の5歳の男の子のお弁当の定番は「コロコロトレイン」と「山田錦吟醸粕漬けソーセージ」です。
by AiAiAi (2006-10-23 12:51) 

Yamada

小梅様,コメントありがとうございます.
そうですね.無添加のソーセージ,確かに最近は色々と販売されていて
生協などでも種々手に入りますが,ご指摘の通り,
なかなか味に関して,コレは!と言えるものは数少ないように思います.
その多くは,健康面・安全面に主眼を置くことに
無添加の目的の大半があり,いや有りすぎて,
味は,二の次,むしろ多少犠牲にしても,という状況にある気がします.
でも,良い食材は,本来美味しいものであるはずですよね.

歳のせいで,だいぶ過去の記憶がとんでますが^^;
勝山の無添加ソーセージも,かつて,本当に最初の頃は結構塩分が強くて
ある意味,試行錯誤から始まってたように思います.
真摯に研究を重ね,年々改良され今の完成度に至っているのですね.
そうそう.美味しんぼは,なんか身近な商品が掲載されていたので
とてもうれしかった覚えがあります.たしか^^
by Yamada (2006-10-24 23:44) 

Yamada

AiAiAi様,コメントありがとうございます.
なんと,なんと,都会では大ブレークですか.
このところ,妙にこの記事のアクセス数(だけ^^;)が
異様に増加しておったので,もしや,とは思っておりましたが.
ひょっとすると,もはや地元よりも入手が容易なのではないでしょうか(笑)

何よりも,勝山のソーセージは,美味いですからね~
無添加とは思えないような(^^;)美味しさです.
確かに,一度食べてしまうと,
次回からは値段を見ずに大量買いしたくなります.

記事の写真にある”無塩せきベーコン”も美味いですよ.
あぶらを敷かないで(ベーコン自体から滲み出る良質のラードだけで)
最高のベーコンステーキやカリカリベーコンができあがります.

コロコロトレインは,電車好きな我が家の息子達のお弁当でも
すっかり定番となっております.
by Yamada (2006-10-24 23:58) 

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