愛宕の松(つづき) [酔っ払いのもと]
ということで,愛宕の松の新酒である.
開封して一口目は,やはりえらくカタく,あやややという感じですが,
この瞬間にスイッチオンというようなイメージでしょうか.
写真に有るような広口の酒器に移して,口に含むと,さっそく甘み旨味コクが出てくる.
そして時間が経つにつれ,出てくる出てくる.
この1杯の量の日本酒の中にどれだけ詰まっているモノか,おそろしやである.
香りは果物系でメロンだろうか,ややパインやバナナ系の香りも混じる気がするが.
味は客観的に言いづらいので主観的に言うと,
のだめがお城の初コンサートで弾いたきらきら星変奏曲である.
全然意味不明であるが,今まさに,このお酒に気持ちよく酔いながら書いているので
どうか,気にしないで欲しい.
何て綺麗な味の粒がきらきら~っていう感じ.しかも執着無く流れていく.
去り際の潔さはいつもながら見事である.
新澤酒造謹製だけに,
食中酒として,お酒に伴う食事とあいまって,味が完成するコンセプトであろうが,
どうもこのおりからみ純米吟醸本生についていえば,今年一発目の大盤振る舞いというか
正直言って,お酒だけで完成している.ツィ~と杯が進む.そう.つまみがいらん(笑)
瓶の方も日を追うにつれ,どんどんこなれてきて,とどまる事を知らない.
TomorrowNeverKnowsである.
このまま,どこまで行くんだろうという期待とは裏腹に,
実はこの記事を書いている今の時点で,既に残りは僅かである.
そう.写真は買ってすぐに撮ったモノである.今の時点の写真を使うとサマにならんので(^^;)
あぁ,もう1本買っておけば良かった.
まぁそうは言っても,やはり食材を目一杯引き出してくれるお酒には変わりなく,
この週末は,愛宕の松ありきで酒肴中心に献立を組み立ててみました.
家族のみんな,スマンスマン
まずは和ですが.
魚屋で小振りながらかなり新鮮な鱈と,それから”わらさ”(ブリの若いの)が売ってたので
早速1匹ずつ買ってきました.
タラは青森育ちの私としてはやはりアラごと汁物でしょうか.
あまりごたごたするのも酒肴としては何なので,シンプルに小鍋立てにしてみました.
味付けは昆布にアラの出汁,それに酒・塩・醤油少々です.
このお酒独特の,口に含んだとき感じる甘みが,食べ物とどうかなぁと思ったのですが
いざ,食事と一緒に呑むと,それがきりりと辛口な顔に変身する・・・気がする(不思議ですね)
タラは足の速い魚で,よっぽど新鮮でないと,どうしても独特のクセがでるのですが
このお酒は見事にそのあたりの口残りを流してくれる.
また,きのこ類との相性も良いように感じました.
わらさは,大根と煮てみました.
下ゆでした大根と,3枚におろしたわらさに,湯通ししたアラも加えて
圧力鍋で一気に煮てみました.圧力鍋ラクでいいっす.
大根やんわり.わらさも骨までやわらかである.
こういう,ほんのり味醂の甘め系煮物とは,絶大な相性です.
このへんは,日本酒(もしくは焼酎)の独壇場ですね.
ワインでは結構相性がツライ気がする(白よりも,むしろ赤のメドックあたりになるのかなぁ).
さて中華.
冷凍ですが海老があったので,エビチリ(というかピリ辛ケチャップ炒め)を作ってみました
筍を細かく切って,しゃきしゃきにしています.
これは(個人的な感想ですが)意外にも,相性がややずれた気がしました.
伯楽星は(もしくは普段呑んでる方の愛宕の松も)中華との相性も,すごく良いんですが.
今回は,ケチャップの(熱を入れたトマトの)甘みがタルくなるような気が少しだけしました.
でも,”じゃぁ合わないのか?”と問われれば,”いえいえ,そんなことはない”と言いますが.
好みですね.
次は,洋風・・・というか.
香りがメロン系だったので,ハムとあわせてみようかな~と^^;
先日某通販で,某イタリアワインとセットで購入したパルマ産の生ハム.
ところで高級な生ハムスライスって,1枚ずつセロハンに挟まってるのねん.
この歳まで知りませんでした(笑)
ハムの厚さよりセロハンの厚さの方が厚かったりして(笑)
オリーブオイルにミルで挽いた粗挽きスパイスをまぜて.
これはとても良く合う.ハムの独特の乳臭さ(?)がさらっと消え去る.
さらにスパイスとの相性も良いようだ.
で,最後.
デザートと言って良いのかどうか,日本伝統のウィンターデザート.焼き芋である(笑)
古い鉄鍋を利用してウマく焼き芋を作るスキルを
最近少しずつ家事の経験値が貯まって,やっとレベルが5に上がった同居人が獲得したので,
結構頻繁に家庭内焼き芋をしている.
FinalFantasyの職業に主婦なんてのがあったら,結構面白そうである.
それはさておき,焼き芋と愛宕の松
良く合う(笑)
まぁ究極の食中酒の看板はダテじゃない,というか.
本当に多岐にわたって,よく合います.
それに私としては,食べ物との相性とともに,
お酒単体としても,どこまでも深みのある魅力的な味わいのお酒だと思いますしね~
そんなわけで,愛宕の松にかこつけた,
週末我が家の,手料理自慢の記事でした(爆)
ブラボー!!!
あたごのまつ、先週ともちゃんトコで飲んで旨かったから今度買おう~と思ってたんです。
このコースの肴といきたいですな。
オリーブオイルにスパイス混ぜるってとっても斬新なアイディアですよ。
あー飲みたい(笑)
by takako (2006-11-15 18:45)
takako様,nice!&コメントありがとうございます.
ともさんところだと,完璧に美味い状態に仕上がったお酒が供されますが
自分で1升買ってくると,開封した瞬間からの変化が楽しめるんですね.
そこにたどり着くまでの過程.それがまた面白い,
で,やっぱ一心とともさんはすげぇ~なぁ,と改めて思うワケですよ.
ということで,ウチのあたごのまつ1升瓶は1週間持ちませんでした(笑)
また,買ってこないと・・・
by Yamada (2006-11-17 00:30)